免疫不全疾患とは

細菌やウイルスなどの感染を防ぎ、身体を健康に保つために欠かせない「免疫」は、すべての人に必ず備わった機能ではありますが、人によっては何らかのエラーを起こしている場合があります。それが「免疫不全疾患」と呼ばれる病気です。

免疫不全疾患は、生まれた時から罹患している「先天性」(1次性)と、何らかの病気にかかった結果として発症する「後天性」(2次性)に分けられます。先天性免疫不全疾患は基本的に遺伝性であり、乳幼児のうちに罹患していることが分かるケースが圧倒的に多いようです。

免疫系の仕組みはそもそも、細胞性免疫・液性免疫・好中球や食細胞(マクロファージなど)・補体の4つに分けられて考えられていますが、これらのうちどこかに異常や障害が起きた時免疫系統はエラーを起こし、免疫不全疾患となります。具体的には感染症にかかりやすい、普通の人ならなんともない感染症が重篤になるなど場合によっては命にかかわるケースもみられます。

また、免疫不全疾患にかかると外敵の侵入を許すばかりでなくガン細胞のような身体の内側に潜む敵に対しても免疫システムが正常に機能しないため、ガンにかかりやすくなるというリスクもあります。私たちにとってはきわめて理不尽な病気であり、誰もがこのような免疫不全に罹患しないことが望ましいのですが、それでも罹患する人は少なくないのが現状です。

免疫不全疾患にはさまざまな種類があり、先天性のものだけでも70種類以上はあると言われていますが、どれも早期の発見と治療が欠かせません。特に生後4~6ヶ月の赤ちゃんが発症するケースが多い「原発性免疫不全症」などは皮膚の化膿や気管支炎などを発症し症状が段々と悪化していきますから、早期に投薬治療によって感染を予防しなければなりません。

自分自身のもつ免疫が機能不全だと診断されても、治療を適切に行うことで病気が目立たなくなったり、消失するというケースもありますから、まずは悲観せず前向きな気持ちで、じっくりと病気に向き合う必要があります。